給湯器は資格がないと交換できない!理由と必要な資格について解説
DIYが得意な人の中には、給湯器を交換する際に自分でできないだろうかと考える方もいるのではないでしょうか?しかし、給湯器はガスや水道が関わる機器であるため専門知識と高いスキルが求められ、交換には資格が必要です。そこでこの記事では、給湯器の交換・修理に必要な資格について解説していきます。
この記事を読むための時間:3分
給湯器の交換は資格がなくてもできる?
結論から言うと、給湯器の交換を無資格で行うことはできません。給湯器はガスや水道、電気と関わる機器であるため、知識を持たずに施工するとガス漏れや水漏れ、爆発などの大きな事故に繫がる危険性もあります。例えば集合住宅で工事を行って事故を起こし共有部分や階下まで被害が及んだ場合、莫大な弁償費用がかかることになります。
また、内容によっては違法行為となり、罰金や懲役が科せられる可能性もあります。さらに、自身で取り付けを行った場合、メーカー保証が受けられなくなります。メーカー保証は有資格者によって取り付けが行われた機器が対象であることがほとんどなので、機器に不具合があった時に修理費用がかさむというリスクがあります。
機器を安全に使うためにも、給湯器の修理・交換は専門資格を持った業者に依頼しましょう。
給湯器の交換・修理に必要な資格
ガス給湯器の交換・修理には、以下のような資格が必要になります。
- 液化石油ガス設備士
- ガス機器設置スペシャリスト
- 簡易内管施工士
- ガス可とう管接続工事監督者
- ガス消費機器設置工事監督者
- 第二種電気工事士
- 給水装置工事主任技術者
一つずつ解説していきます。
液化石油ガス設備士
液化石油ガス設備士は、LPガスに関する国家資格で、LPガスの供給やLPガス機器の設置・交換工事を行う際に必要な資格です。ガス給湯器を接続するためにはこの資格が必須なため、依頼する際は資格を保有しているかどうか確認しましょう。
ガス機器設置スペシャリスト
ガス機器設置スペシャリストは、ガス機器の設置や交換に必要な知識やスキルを有した施工者が取得できる資格です。国家資格ではなく、給湯器の設置や交換に必ず必要な資格というわけではありませんが、優良業者かどうか判断する一つの目安として覚えておくといいでしょう。
簡易内管施工士
簡易内管施工士は、都市ガスの内管工事を行う際に必要な資格です。全国統一資格で、ガス栓の増設や移設、ガス配管やガスメーターの位置替えや撤去工事などを行う際に必要です。
ガス可とう管接続工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者は、強化ガスホースや金属可とう管を用いて、ガス機器とガス栓を接続する工事を行う際に必要な民間資格です。ただし、施工範囲は都市ガスに限定されます。
ガス消費機器設置工事監督者
ガス消費機器設置工事監督者は、屋内設置型の風呂釜や瞬間湯沸かし器などの事故リスクの高い機器を設置するのに必要な資格です。ただし、液化石油ガス設備士の有資格者はこの資格がなくても施工可能です。
第二種電気工事士
第二種電気工事士は、600V以下で受電する設備の配線やコンセント設置工事を行う際に必要な国家資格です。給湯器の設置の際にコンセントの増設などの電気工事を伴う場合は、この資格が必要になります。
給水装置工事主任技術者
給水装置工事主任技術者は、給水装置(水道事業者の配水管から分岐して設置される給水管や給水用具)の設置や撤去、変更を行う際に必ず必要な国家資格です。
給湯器の交換は有資格者が在籍する専門業者に依頼しよう
給湯器の交換には、ガス・水道・電気それぞれの分野で専門性が必要とされる作業であり、施工にあたっては様々な資格が必要なことがおわかりいただけたと思います。専門業者に依頼する際は、工事に必要な資格を保有しているかどうかや施工実績を確認した上で、技術力の高い業者を選ぶことが大切です。